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中国留学の種類・問題点

中国に留学する人の数は毎年1万5千人以上いると言われています。
その中の多くは日本の大学に所属していながら、半年や一年の期間で中国の大学に在籍し勉強しています。
しかし中には日本の大学には所属せず中国の大学に在籍し4年間学んだ後、学位を取得するケースがあります。
中国への留学に際し、学生は進修生・漢語進修生本科生という3つの身分があることを理解しておかなければなりません。

進修生とは

進修生とは、専門課程の授業に出席することができる身分を指します。期間は人それぞれで授業料さえ払えば継続することができます。入学試験も無いので誰でも可能ですが、授業はもちろん専門的な用語を使いますので、相応の中国語が求められます。
ただ、4年間勉強したとしても学位はもらえません。もっとも人数の少ない身分です。

漢語進修生とは

漢語進修生とは、中国語を専門的に勉強できる身分です。期間は数週間から年単位までさまざまです。中国語初心者でもお金さえ払えば授業を受けることができます。クラス分けのテストがありますので、自分のレベルに合ったクラスで勉強することができます。
ここも4年間勉強したとしても学位はもらえません。多くの外国人が自費留学・社費留学・交換留学・孔子学院を通しての留学でこの身分で勉強することになります。

本科生

本科生とは、中国語もしくはそれ以外の専門課程を4年間勉強することで学位を取得することができる身分です。
経済・法律などの専門課程では入学試験を受けるのが一般的です。その試験は容易で無い所も多いです。しかし、高校の成績証明書などを変わりにするところもあります。
ただ、中国語専門とする本科生は入学テストはほぼ誰でも入学することができます。これはすべての大学の入学審査を確認したわけではないのですべてというわけではないのですが、多くの大学で同じ状況であると言えます。
これは4年後にある程度中国語を習得しておけば、問題ないという大学側の意向があるからです。専門課程ではその中国語しか勉強しないので問題ないわけです。

中国語専門課程本科生の問題点

もうすぐ留学を終える身として、この一年中国留学を体験してきた身として、この中国語専門課程本科生の問題点を挙げてみたいと思います。

学生レベルが一定でない

中国専門課程には高校を卒業資格を持っていて、なおかつお金さえ払えば大体の人が入学できます。これは日本人に限ったことではありません。よって、そこで学習する学生のレベルは一定ではありません。このレベルとは中国語ではなく、勉強への姿勢、勉強をしてきた習慣の有無などです。このレベルの差が現れるのは学期が始まって一ヶ月後くらいでしょうか。ちらほらと授業を休み始めるものが現れるもの、宿題をやらないもの、寝るものなどです。日本の大学でも同じようなことはありますが、>中国語専門課程本科生は毎日午前中授業があり、しかももちろんすべてstrong>語学の授業です。日本と同じく語学の授業は出席率がものを言うので、容易に留年ということになります。すると2年次にはクラスの人数が減っているということが多々あります。(しかし、途中編入やらで増えていることもあります。)このような状況はこちらのモチベーション維持にも大きくかかわってきますので、自律した生活を維持していかなければなりません。

企業からの目線

卒業後多くの学生は就職します。その就職活動において日本の企業は「中国の大学を卒業した」という人への評価が難しいです。
中国の大学しかも中国語専門課程を卒業といわれても、人事担当者はピンと来ません。それなら日本の他の大学を取ろうとなるのです。また、中国人材を入社当時から求めているのは非常に少ないといえるでしょう。大体は中国に事務所や支店があり、日本語ができる中国人がたくさんいるからです。また、4年ではなく、2~3年での卒業するものもいます。日本人は入学時のレベルチェックテストで良い点を取る傾向があります。そうすると、いきなり2年次スタートとなります。それで卒業したとして、人事担当者は優秀なものとしてみてくれるといいのですが、「中国だからこういうのもありなんだな」程度に終わってしまうかもしれません。
また、以前の話ですが、日本の大学に入れなかった人たちが中国にこぞって留学し、その名を落としたこともあります。日本の大学に入れなかったから中国に行ったと思われていた時期もあるだけに、偏見には気をつけなければなりません。

専門課程コースからのドロップアウト組の存在

経済・工学などの専門課程からのドロップアウト組が中国語専門課程本科に転属してくるケースがあります。これは珍しいことではありません。私が知る日本人二人は経済・英文の専門課程に所属していましたが、どちらも中国語専門課程に転属してきました。その後、一人は学校をやめ、一人は登校拒否になっています。
まず、中国語以外の専門課程で学ぶのは非常に高い中国語レベルが必要とされます。これは日常会話ができるとか発音がいいとかそんな生ぬるいレベルではなく、専門用語をきちんと聞き取ることができるという前提があります。また、専門課程で必要となる数学・物理などの専門領域の知識も必要です。日本の大学で言うとセンター試験で国公立に受かるレベルは必要であると思います。そのような当たり前の現実を知らず、経済・工学などの専門課程に身を置いてしまうと当たり前のように勉強についていけず、転属することになります。そうなると、中国語の勉強ですからあまり面白くは無いでしょう。なにせ、専門課程に身を置くことに疑問を持たなかったほど、自分の中国語レベルが高いと思っているのですから。このような悲劇が少なからず起きています。偏見を承知でいいますが、残念ながらこういった人たちはコミュニケーション能力に問題がある場合があります。周りの意見に耳を傾けない、もしくはお母さんの言うようにそのまました、等です。少なくとも私の知る二人はそうでした。

まとめ

最後の方はくらい話になってしまいましたが、このような現実があるということも頭の隅において欲しかったのです。
本当に中国の本科コースに在籍する必要があるのか、それを真剣に考えるべきだと思います。中国語を身につけたいのであれば、学校の交換留学や自費留学で1年間好きな大学で勉強するので十分だと思います。日本の大学を受験するのがしんどいという理由で中国の名門大学の中国語専門課程に身をおいたとしても誰も評価はしてくれません。確固たる目的意識がないと無駄な4年間となると確信して言えます。
中国に限らず外国には刺激がたくさんあります。でもその刺激はすぐに慣れてしまいます。留学はそのような刺激になれたあとどれだけモチベーションを維持し続け、勉強し続けられるかにかかっていると思います。

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Comment

  1. 村上 より:

    はじめまして。
    西安交通大学についての情報を集めようとネットで検索しているうちにこちらのブログを見つけました。
    大学の様子がよく分かりとても参考になりました。
    今年の秋から娘が大学の派遣留学で半年通う予定なのですが、大学にも情報がなく途方に暮れていました。
    ひとつ、教えていただきたいのですがブログにもあった年始の試験ですがどの位の期間で行われるのですか?実は来年娘が成人式で帰国可能かを確認したいのです。行っていた時の情報で結構です。日程を教えていただけたら有難いです。
    突然のコメント失礼いたしました。

    • 麻雀太郎 より:

      >村上様
      コメントありがとうございます。
      微力ながらもお役に立てれば嬉しいです。西安交通大学は日本人の数も多くなく、情報は限られています。
      2015年は1月5日(月)−9日(金)の間でありました。ちょうど成人式を控えた学生さんがテスト終わってすぐに帰国しているのを記憶しています。
      その次の週に試験成績表をもらったと思いますが、これは定かではありません。おそらく毎年この時期におこわなれると思います。

  2. Jtom より:

    ことし68歳の男性です。去年は台湾師範大学の夏期学校に行きました。おととしまで2-3年は大連の遼寧師範大学夏期学校に行きました。遼寧師範大学の場合、短期の場合でも70歳が年齢制限の上限です。西安の場合、西安大学、西安外国語大学、交通大学などいろいろとありますが年齢含め短期、夏期学校にはどこがお勧めですか? また二胡を学んでいるので二胡が学べる民間の音楽学校はありますか?

    • 麻雀太郎 より:

      Jtom様
      コメントありがとうございます。
      私のお勧めは西安交通大学です。年齢制限が一番ゆるいのは西安交通大学です。75歳の女性も勉強していらっしゃいました。(既に帰国された)
      また夏期講座もあり、それにも70歳以上の女性の方がこられていました。
      二胡についてはどの学校で学べるかは不明です。学校ではなくても街の教室があるはずなので、学校の先生にアドバイスをもらうのもありかもしれません。

      • Jtom より:

        西安交通大学を推すとのこと、コメントありがとうございます。もう少し調べます。今月末に西安観光旅行に行くので場合により交通大学に立ち寄ってみます。二胡は民間の音楽学校を考えています。

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  • 大学卒業後、就職した会社を2年で退職し、中国ビジネスに転職。会社派遣の語学留学を経、復職。人生にずっと違和感有り。
    詳細プロフィール
自分を変えるために筋トレします。-筋トレ本からやる気をもらう-

最近筋トレを週2-3の頻度でやっています。 家でやるのではなく、筋ト

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